行政書士試験-民法の学習法

民法は１０問程度出題されています。
行政書士試験では行政法に次いで２番目に重要な科目だと言えます。

しかし、民法は約１０００条もあり、学習事項が格段に多いため、多くの受験生を悩ませている科目の一つです。

まずは、全範囲を１通り勉強して基本を早く身につけることが大切です。
ポイントは「浅く広く」です。学習の初期段階から知識を追求すると、挫折してしまいます。 ある程度基本を身につけた上で、行政書士試験でよく出題される分野を中心に「深く」勉強していくという段階的な学習法をすると失敗する可能性は低くなるでしょう。

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では、具体的な学習法について。

憲法と同じく条文と判例を中心に学習していきます。条文は、要件や効果など基本的な内容を確実に押さえていきましょう。 判例は、結論部分を押さえておけば、ほとんどの問題は解くことができます。

覚えるときのポイントは、最初から知識をがむしゃらに覚えようとはせず、自然と知識が頭に入ってくるまで、参考書を繰り返し読むことが大切です。 また、参考書を何度も読むことで、単なる知識だけではなく記述式問題に必要とされる思考力も同時に身につけることができます。

民法学習のコツとしては、民法は実生活に直接関わっていることなので、具体的なイメージに置き換えるとわかりやすくなります。

例えば、「不法行為」だったら「交通事故を起こした場合のこと」というように、アバウトでいいのでイメージします。 「故意」とか「過失」も、「わざと」とか「うっかり」など日常生活の言葉に直すと頭に入りやすくなります。
繰り返しになりますが、民法はよく出題される分野を見極めて効率よく勉強していくことが大切です。

■CD・わかる六法 民法総則

条文素読におすすめの参考書です。

この参考書の最大の特徴は、条文の文言を普段の言葉に置き換えて説明してあることです。

例えば、民法１条の２では、「履行＝実行」、「信義に従い」＝「信頼関係を守ること」（該書籍p5より抜粋）

というように、日常の言葉でわかりやすく説明されています。

また、各条文の下にあるコメントでは、条文の内容や具体例が記載されていて、具体的にイメージしながら条文を理解することができます。


例えば、民法９７条の

「隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。」

では、

「遠くにいる相手方に対して、例えば手紙などで取引きの意思を表明する場合には、それが相手方に到着した時点で効力を発生する」（該書籍p56より抜粋）

と具体的な事例を挙げながら説明されていて、コメントを読んでから条文を再度読み直すと、条文がすっと頭に入ってきます。

さらに、この参考書には条文が収録されているＣＤも付いています。 音声ＣＤをカセットテープやＭＤに録音して２倍速で聞くと短時間で総復習することもできます。

なお、同じシリーズは、総則編以外にも出版されています。

・CD・わかる六法 民法物権
・CD・わかる六法 民法債権総論
・CD・わかる六法 民法債権各論
・CD・わかる六法 民法親族
・CD・わかる六法 民法相続

「憲法の学習法」でもご紹介しましたが、憲法編もあります。

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