過去問は、本試験までに
最低3回は繰り返し解きましょう。
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1回目
1回目の過去問演習は、
基本テキスト(インプット用のテキスト)と併行して過去問を解いていきましょう。
例えば、基本テキストの「表現の自由」の項目が終わったら、すぐに過去問の該当部分を解くという方法です。
このやり方の最大のメリットは、
基本テキストの重要な個所を把握できることです。
基本テキストを最初から最後まで読んでから過去問を解くという方法ですと、基本テキストの読み方が
「自分の読み方」になってしまう可能性があります。
「自分の読み方」は、試験には問われない知識を一生懸命に覚えていたり、反対に、試験に何度も出題されている知識を覚えていなかったりと、
非常に効率の悪い読み方なのです。
過去問の問題から、
どこが出題されるのかをしっかりと把握しながら、基本テキストを読んでいくことが大切です。
そして、過去問を初めて解く時は、
正答率に一喜一憂しないことが大切です。
たとえ現時点で過去問の正答率が悪くても、本試験まで時間があるのですから落ち込む必要はありません。
行政書士試験は満点近くを取らないと受からない試験ではありません。
学習進行状況を踏まえて、時間的に余裕がある時期でしっかりと
今後の対策を練ることが大切です。
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2回目
2回目の過去問演習のポイントは、
選択肢にこだわることです。
この時期はおそらく本試験まで残り数ヶ月という段階ですので、ややもすると次から次へと問題を解き、解説も斜め読みをしがちです。
しかし、まだ行政書士試験直前期を残しています。あせってはいけません。
2回目にやるべきことは、
すべての選択肢で正誤判定をすることです。
そして、誤っている場合は、どこで間違えたのかわかるまで、徹底的に選択肢にこだわることが大切です。
というのも、この時期は知識も増えてくるのでどうしても
不正確な知識が増えてきます。
特に、行政法や民法は学習量が膨大なので、覚えたつもりでも時間が経つと忘れてしまいます。
不正確な知識は数ヶ月後の行政書士試験では使い物になりません。
この時期は知識量を増やすことも大切ですが、とにかく正確な知識を身についておくことが大切です。
正確に覚えた知識は、数ヶ月後の行政書士試験でもしっかりと記憶されています。
過去問の選択肢を1つ1つ丁寧に確認をして、その中に知らない知識や論点が出てきたら、
必ず基本テキストに戻って覚えなおすことが大切です。
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3回目
3回目の過去問演習のポイントは、
基本知識の徹底復習と法的思考力の養成に力を入れることです。
多くの過去問題集には、
問題の難易度が掲載されています。その難易度を活用します。なお、難易度が掲載されていない場合は、1・2回目の過去問演習の結果から、自分で難易度を判断してください。
まず、
易〜普通ランクの問題を解きます。易〜普通ランクの問題は、多くの合格者が正解した問題です。そのような基本的な問題を確実に解くことができるようにしておくことが大切です。
3回目ともなると、易〜普通ランクの問題は、
7〜8割は正解できると思います。(反対に、3回目なのに正答率が5割や6割の場合は、1・2回目のやり方が不十分です。)
よって、解説は、じっくり丁寧に読むというより、間違えた問題の解説の
ポイント部分のみを短時間で確認します。
ここでの基本知識の徹底復習こそが、本試験での安定した得点に結びつきます。自分に厳しく、徹底的に覚え込むことが大切です。
次に、
難ランクの問題を解きます。難ランクの問題は、細かい知識問題の場合と、事例を分析して法的思考力を試す問題の2通りがあります。
今後の行政書士試験では、後者の
法的思考力を問う問題が増加していくことが予想されています。
近年の行政書士試験の難化傾向を考えると、難ランクの問題は捨てても良いという発想ではなく、法的思考力を試す難問にも対応できる力を貪欲に追及していきましょう。
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